
歯周病と認知症の関係について認知症の発症リスクを減らすためには、生活習慣の改善が重要です。特に、歯周病と認知症には深い関係があることが最近の研究で明らかになってきました。今回は、認知症予防に役立つ生活習慣と歯周病の関わりについてご紹介致します。 認知症のリスク要因と予防方法世界的に有名な認知症の専門家から成るランセット委員会は、認知症発症を遅らせるための12のリスク要因を特定しました。前回の報告書では教育不足、難聴、頭部外傷、高血圧、過度の飲酒、肥満、喫煙、うつ病、社会的孤立、運動不足、大気汚染、糖尿病が認知症のリスク要因として挙げられました。
今回2024年7月にTHE LANCET Dementia prevention ,intervention,and care2024に掲載されたものとして、40代頃からの高LDLコレステロール(悪玉コレステロール)と視力喪失が追加されました。これらの要因を改善することで、認知症の発症を40%程度予防できると報告されています。具体的には、以下のような方法が推奨されています。
1.高血圧の管理: 40歳前後から中年期にかけて、血圧を130mmHg以下に保つことが重要です。特に降圧治療は認知症予防に効果があるとされています。
2.難聴の予防と補聴器の使用: 難聴が認知症のリスクを高めることが分かっています。補聴器を使用し、過度の騒音から耳を守ることが大切です。
3.大気汚染や副流煙の減少: 大気汚染やタバコの煙も認知症を引き起こす要因とされています。
4.頭部外傷の予防: 頭を守ることが認知症予防に繋がります。
5.過度の飲酒を避ける: 週21単位以上の飲酒は認知症リスクを高めるため、控えることが推奨されています。
6.禁煙: 途中からでも禁煙することで認知症リスクを減らすことができます。
7.教育の普及: 初等・中等教育の普及が重要です。
8.肥満と糖尿病の予防: これらの疾患を予防・治療することが認知症予防に繋がります。
9.中年期以降の運動: 定期的な運動を継続することが、認知症の発症リスクを低減させます。 歯周病と認知症の関係歯周病は50歳代以上の約80%がかかる疾患と言われております。一般的には口の中の病気として認識されていますが、近年の研究では認知症とも関わりがあることが分かっています。歯周病にかかると、口の中の細菌が歯ぐきから血管内に入り込み、最終的に脳に到達します。これにより、小さな脳出血が引き起こされ、神経細胞がダメージを受けることで、脳血管性認知症を引き起こすことが知られています。また、歯周病により口の中で慢性的な炎症が起こり、この炎症が全身に広がります。アルツハイマー型認知症は脳の炎症によって進行するため、歯周病による炎症が脳に悪影響を与え、認知症の進行を早める可能性があります。さらに、歯周病が進行すると歯が抜けることがありますが、歯を失った本数が多い人ほど、認知症を発症しやすいことも分かっています。特に、歯周病菌である「Porphyromonas gingivalis(P.g.菌)」は、アルツハイマー型認知症の患者の脳組織に高頻度で検出されることが報告されています。この菌が脳に到達すると、認知機能が低下し、脳内にアミロイドβが沈着することが確認されています。他にも歯科との関連で言うと、残存歯数が少ないほど記憶機能を有する海馬付近の側頭葉や前頭葉の容積の減少が認められます。そして歯がなくて義歯を使用してない人は20歯以上歯がある人に比べ1.9倍の認知症リスクがあると言われております。また、かむことは脳の血流の増加につながるため、義歯やブリッジなどでかみ合わせをよくする、食事やガムを用いてよくかむ事が認知症予防として重要となると考えます。認知症予防のためにできること認知症の予防には、生活習慣の改善と同時に、歯周病予防も大切です。毎日の正しい歯磨きと定期的な歯科医院でのメンテナンスを受けることで、歯周病を予防し、認知症のリスクを減らすことができます。特に、歯周病が進行する前に早期に対処することが重要です。 また、喫煙や過度の飲酒を控え、運動や健康的な食生活を心がけることも認知症予防に効果的です。高血圧や糖尿病の管理も忘れずに行い、生活全体を見直すことが、認知症の予防に繋がります。
今回は長文となってしまいましたが、最後まで読んでいただき大変ありがとうございました。今後も伊勢崎市の羽黒町にある神戸歯科医院をどうぞよろしくお願いいたします。
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